Adjustの進化

オープニングでは、Adjust Japan General Managerの佐々直紀が登壇。Adjustの軌跡と未来について語りました。

佐々は、2014年の日本進出以来、アドフラウド対策やリエンゲージメントを高める各種機能の提供や国内の計測ツールの事業譲受を通じて組織を拡大し、近年ではCTV広告計測、新ダッシュボード「DataScape」、PC/コンソールゲームのデータ統合、そしてディープリンクソリューション「TrueLink」など、多様な進化を遂げてきたことを紹介。特に、Google Firebase Dynamic Linksの終了に伴い、「TrueLink」への需要が高まっていると強調しました。

また、佐々はATT(AppTrackingTransparency)以降のプライバシー重視の動向、業界再編、CTV広告の拡大、そしてAIの進化といった業界の主要なトレンドを概説。日本のアプリ市場が2.4兆円規模(世界第3位)の巨大マーケットであると述べ、Adjustがその中でモバイル、ウェブ、CTV、PC/コンソールといったあらゆるチャネルの計測基盤を提供していることをアピールしました。

さらに、AIを活用した新ソリューション「Adjust Growth Copilot」について言及。これはAdjust管理画面上でGPTのチャットボックスを介してデータ分析をサポートする画期的なツールとなる予定です。佐々は、Adjustの強みとして徹底したローカライズと業界でのトップシェアを挙げ、カンファレンスのテーマである「新世界」を切り開くヒントを得てほしいと締めくくりました。

日本市場のアプリトレンド

最新日本市場のアプリトレンド

続くセッション「最新日本市場のアプリトレンド」では、Adjust Senior Customer Success Managerの大城圭右とSensor Tower シニアアカウントディレクターのパクジン氏が登壇しました。

パク氏はSensor Towerのデータに基づき、日本市場がコロナ禍の反動から回復傾向にあり、2025年上半期のダウンロード数は前年同期比プラス4%と成長していることを示しました。特に非ゲームアプリが市場を牽引しており、ショートドラマや「ChatGPT」といった新しいユーザー体験を提供するジャンルが大きく伸びていると解説しました。収益面でも、ゲームが主流だったアプリ内課金において、非ゲームアプリが3割までシェアを拡大している現状が示されました。

大城は、Adjustのデータから、日本のATT許諾率が徐々に上昇していることに注目。これは、広告主がユーザーの「質」を重視し、アプリを知る段階からメリットを理解していただくための配信設計に力を入れている結果だと分析しました。また、MAU(月間アクティブユーザー)の増加傾向から、質の高いユーザー獲得と定着が現在のトレンドであると述べました。

注目スタートアップ

Adjustが見つけた今後が気になるスタートアップ

カンファレンスのハイライトの一つとして、Adjust Sales Leadの高橋将平がMCを務める「Adjustが見つけた今後が気になるスタートアップ」セッションが開催されました。

1社目は、音声会話型おしゃべりAIアプリ「Cotomo(コトモ)」を運営するStarley株式会社の原田聖子氏。AIによる人間らしい対話を提供し、100万インストールを達成。現在は、高齢者の脳の健康維持といった社会貢献分野での活用も進めていることを紹介しました。

2社目は、非AIの通訳アプリ「Oyraa」を提供する株式会社Oyraa 代表取締役CEOのコチュ・オヤ氏。153カ国語に対応し、3,000名以上の通訳者が24時間365日即座に利用できる利便性をアピールしました。言語の壁によるビジネス機会損失を防ぎ、人が介在する安心感を提供することで、幅広い企業の課題解決に貢献していると述べました。

このカンファレンスは、Adjustの最新ソリューションと市場のトレンド、そして未来を担うスタートアップの挑戦を通して、アプリ業界の「新世界」を展望する貴重な機会となりました。

Adjustのアップデートまたは製品についてのお問い合わせは、Adjustの担当者またはjapan-sales@adjust.comまでお問い合わせください。取材のお問い合わせはmarketing@adjust.com までお問い合わせください。

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